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勝手な解釈

パパに薦められて「日本の若者を世界に通用する人材に」(by久原正治さん)を読みました。
要旨は、「日本が生き残るためには、アジアの成長に積極的に入っていかなければならない」「そのような人材を育てる教育をしなければならない」。
これからの日本は、グローバルに通用しリーダーとなる人材(“グローバル・ビジネス・リーダー”)を輩出し、彼らにアジアのリーダーになってもらうことが必要、という趣旨の本。


そもそも若者本人向けの本ではなく、教育者向けの内容なのかもしれないけれど、
なんで「若者」にフォーカスするのかが明確でないし(著者が大学教授であるということ以外。だって「21世紀をリードする」のは若者だけじゃないもん)、なぜ「日本の生き残り」にこだわるのかがよくわからない。(そもそも「生き残り」って何?経済力が低下しても国家は存続可能だし、リーディングカントリーじゃなくても国民がハッピーに暮らせてればいいじゃん!)

というわけで、もはや日本で教育を受ける立場でも行う立場でもない28歳の私なりに著者のメッセージを解釈すると、
「現在は英語を操ってグローバルに通用しないとビジネス競争力がない。日本はそのような競争力を身につけさせる教育が行われていないし、現在のリーダーもそのような人材はいないから日本の産業はジリ貧だよ。若者自身で時代に沿うスキルや考え方、ビジネススタイルなどを身につけていかなければならないよ。具体的には
 1.英語を用いたコミュニケーション能力、論理的説明力
 2.世界の歴史、異文化の理解力、想像力
 3.世界のどこにでも住める適応力
 4.日本の歴史と伝統の理解とその説明能力
を身につけてね。
後進を育てるためにも日本の大学/大学院教育を改善させる必要大だよね。」

かなり勝手な解釈だけど、
「日本には、国際競争力のないおじさんやおばさんばかりだから、若者ががんばらないと日本の産業は衰退するばかりで(相対的競争力の低下)、日本の雇用者の生活水準も下がる一方だから、是非この時代での競争力の強いビジネスリーダーになってくれ。」というメッセージと受け止めました。



私自身は、時代に適合した“グローバル・ビジネス・リーダー”になれるべく精進する所存ですが、「日本経済のために」とか「日本人の暮らしを維持・向上させるために」という使命感は特になく(←個人的な興味や価値観として。育った環境の結果かな?)、
世界的により生活水準の低い人々(基本的な、人間らしい暮らしができていない人々)に貢献したいと考えています。
途上国の貧困層など、現代の技術やノウハウで苦しまなくてもよい健康問題に苦しんでいる人の生活をよくするために働ければと志望しています。健康な体があることは個人の人生をデザインする(self-leadership)のに必須なことだし、人間らしい暮らしというのはだれもが享受すべきことだから。
将来、私がこの目標を実現させて日本に戻ってきたら、(ジリ貧経済の結果)日本がそんなサービスを必要とする状況になっていた、なんてことになっていたら悲しいけどね。

日本の若者を世界に通用する人材に―サブプライム後のビジネス教育のゆくえ

久原 正治 / 学文社



# by nina_anin | 2009-06-20 23:58 | 読後感想

世界標準

私の勤務先はスイス系メーカーの日本法人だけれど、世の多くの外資系会社同様、幹部には日本語の使えない人が結構きている。おかげで本社レベルの会議や、多くのcorrespondence が彼らの共通語である英語で行われることが多い。

これって、日本語をメインに使用する従業員にとってはとても煩わいことで、たとえば10人が参加する会議に1人でもnon-Japanese speakerが入るとその他9人の日本人も苦労して英語を使用せざるを得ない(或いは通訳を入れる)。
また、日本を市場とするこの法人では、多くの従業員にとって英語が必要となる場面はそのような、non-Japaneseを交える時だけ。これまで私はこの大きな非効率に反対の立場で、「何故たった一人のために他の全員が慣れない言語を頑張り、そのために多くの時間やリソースが(会議中、メール執筆中、個人の英語レッスン中etc.)に割かれなければならないの?!日本に来るnon-Japanese speakerはそれぞれ専任の通訳を帯同させてくれば、日本人サイドの苦労やストレス、また通訳の雇用も省けるではないか!」とけっこう本気で思っていました。

日本語しか満足に使えない人にはガラスの(いや、そこまで透明じゃないか)天井があるわけで、グローバルに通用しないという点ではそれは仕方のないことだけれど、天井はもうちょっと高い位置にあってもいいんじゃない?って思ってた。

けど、そうでもないのかも。


私のいる会社でも、本社(スイス)主導で色んなイノベーティブな試みが始まっています。例えば、製剤開発(大衆疾患依存から脱却した新しいモデル)、マーケティング(真の顧客思考)、人事(ダイバーシティ)…

そういったコンセプトをいち早く、そしてTranslationによるLossなく取り入れるためにはやっぱり直接コミュニケーションできること(=英語が使えること)が必須。製薬業界は全般的に動きがスローだけど(開発から販売までのスパンがとても長い)、業界の変化のスピードも最近加速しているし、日本の業界もだんだん欧米化しているので海外とリアルタイムで情報を共有できることは生き残りに直結するような気がする。

英語至上主義では全くないけれど、世界の情報の大部分が英語で蓄積されている以上、それに参加できないと大きなDisadvantageだな、と最近つくづく思います。

私はラッキーなことに左程苦労せず英語を使えるようになったけれど、先見の明を持ってそのように育ててくれた両親に改めて感謝感謝です。
英語が比較的容易に使える私がいうのもあんまり説得力がないかもしれないけど、国際競争力を保つためにはやっぱり英語(世界標準語)は必須だよね、と改めて思う今日この頃。

# by nina_anin | 2009-06-19 23:01 | 最近思うこと

大人の制服

引越し準備をしています。
先ほど5つ目のゴミ袋を排出しました。処分するもののほとんどが洋服。
自分がどれだけ持ってたか気付いてびっくりしたよ。

一方で最近、おもしろいプロジェクトを知りました:
The Uniform Project


教育を受けられないインドの子のための活動の一環なんだけど、
彼女、同じ型の黒いワンピースを7着作って、365日毎日同じ服を着ているんです。
アクセサリーや重ね着などをして、毎日毎日違うコーディネートをしてるらしい。すごい!

あわせてる小物や他の服はebayや古着屋でゲットしたり、賛同者からの寄付。
7枚同じワンピースを作ったらしいけど、どうせだったら7種類の服を作れば更にいろんな着こなしができるのに。って思いました。
まぁ、それが“Uniform"ってわけなんだけどね。

毎日同じ服を365日着続ける、という誰も思いつかないというかやりたがらない挑戦をしているところがとてもおもしろいし、話題性につながるよね。

こんなファッション生活はヒマとエネルギーとファッションへの強い興味とかがないと続かない=一般人には無理だけど、「服の数が少なくてもお金がなくてもおしゃれできるんだー」って思いました。

# by nina_anin | 2009-06-18 18:41 | これ知ってますか?

7分36秒90

今日は第26回横浜港カッターレースに参戦!
「たねまる」号は全員カッター初心者だったのに、出場させていただきました。
船主に舵+もう一人を乗せて、両側3人で6本のオールを漕ぎ、合計8人で往復360mなり。

結果は・・・ 
海上で右往左往、一時停止etc.
他の艇の倍くらいの時間がかかり、最後はギャラリーや他の参加者の大きな声援(嬉しかった&力が湧いた!)に後押しされ、なんとか完走!!


計算すると、私たちの成績は秒速約0.8メートル。
これって、、、歩くより遅いじゃん!!

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天気は曇りでしたが、、決勝はこんなかんじの白熱したレースでした↓
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# by nina_anin | 2009-06-14 23:02

国をつくるという仕事

前世界銀行南アジア地域副総裁として多くの国の草の根を歩き廻り、各国首脳と会談し、融資に関してリーダーシップをとってきた西水美恵子さんの著書です。

Vividで具体的な描写や、国のトップとのリアルなエピソードがふんだんに織り込まれていて、excitingかつ読みごたえのある本でした。

人の尊厳や権利を侵害する貧困(←汚職など悪政がこれの大きな原因、ということで「国づくり」)を改善しようとする著者の情熱と行動力が素敵だと思いました。

結果を出せる優れたリーダーはハートと頭(と行動)が繋がっていないといけない、というのが私がこの本を読んで受け取ったメッセージです。

国をつくるという仕事_a0124959_1415540.jpg


# by nina_anin | 2009-06-14 01:45 | この本よかった!
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Duke大学のFuqua School of Business留学日記です


by nina_anin
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