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Strategic Modeling and Business Dynamics

「Decision Science」というジャンルの授業です。

毎回、色んなモデリングのツールを使って、ケースを通して、よりよい判断をするためには?って勉強してます。
今までで、Decision TreeやBinomial Tree(二項目ツリー)、効用の数量化、因果関係のループの図示などをカバーしました。
オプションや先物や金の価値の動きを想定して投資のシナリオを作ったり、色んな異なる影響のある複数の選択肢を定量的に比較したり。。。  定量的な要素が多い中で、定性的なこともちゃんとカバーするのでおもしろい授業です。

例えば、ある回では、血栓が詰まって倒れた主人公のケースを扱いました。
すぐに手術をすれば助かる確率は○○%だけど、死ぬ確率が○%、半身麻痺になる確率が○%、重い言語障害が残る確率が○%、手術しない場合再発する可能性が○%云々... 
「十分な保険に入っているし家族ともよく話をしているから死はそこまで恐くないけれど、それよりも半身麻痺になったほうが辛い...云々」っていう話が3ページくらい続いて、それをもとに各展開の主観的な効用を0~1の値で表して、各確率も割り当てて、主人公が本人の価値観と手にしている情報をもとにとるべき行動を特定する、っていう課題でした。
この課題にはパート2もあって、そっちは主人公の妻の視点で書かれていて、より多くの展開(「再手術の可能性も○%ある」とか)や主人公は知りえなかったよりショッキングな確率とか、実は妻としては(夫の予想とは真逆で)言語障害よりも半身麻痺の方がマシと思ってた、等など。で、この、パート2を踏まえて再度モデリングをすると、けっこう状況が変わる、というオチなんだけどね。
二つのケースを通して学んだのは、モデリングのテクニックとかだけじゃなくて、この手のモデルを作る際にどんな点に気をつけるべきか、が大きかったです。情報が十分じゃないと質の低いモデルになっちゃう、とか。情報を複数のsourceから集めようとしても、それぞれ独自の価値観や立場や動機などがあるからバイアスがかかりやすい、とか。じゃあ、それを回避するにはどんな対策が有効か、等など。

図やソフトなどを使って機械的な話をするだけじゃなくて、モデル構築に関するディスカッションもそれなりに多い授業で、私もついつい毎回かなり発言しちゃいます。
色んな学生の発言を聞いていてい、気のせいかもしれないけれど、やっぱりアジア人の方がアメリカ人よりも数学的なセンスというか理解があるなぁ、と思ってしまいます。もしかしたら発言のハードルの違いで、アメリカ人が気軽に思ったことを発現するところ、アジア人はよく考えて妥当な質問だっていう結論に至って初めて発言する、っていうパターンかもしれないんだけどね。
私はどっちも真ん中くらいかな。。。 それなりにわかったようなかんじでけっこう気軽に発言するという。。。 一番お得なタイプかも。

by nina_anin | 2011-02-06 15:17 | Fuqua
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Duke大学のFuqua School of Business留学日記です


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