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Dan Heathに教わる「Switch」

“Made to Stick”の共著者の一人、Dan Heathが授業に来てくれました。

小さめの教室で、20人くらいの学生相手に1時間強、≪(行動や習慣の)変化を促すためには≫といったテーマでプレゼンしてくれました。

さすが、stickする話が上手だった。スライドもとてもsimpleで、unexpectedな内容が多くて…  授業から48時間以上たつけれど、メモを見なくてもポイントやメッセージをかなり鮮明に覚えています。

2月に予定されている新刊「Switch」の内容をかいつまんだプレゼンテーションで、結論は特にオドロキではなかったんだけど、例えがわかりやすかったり、説得力のある例示が豊富だったり、ポイントがうまく整理できていたりしたので聞いていて面白かった。



完全なネタばらしにならない程度に内容を紹介します:

Change is hard.
たいがい、習慣や行動をswitchするのは難しい(例:早起き、ダイエット、禁煙、等)

The ‘rider’ and the ‘elephant’
なぜなら、人はある種の2重人格だから:象遣い(理性)v.s. 象(本能、感情、体)。
で、やっかいなことに象の方が力が強い。「頭では分かっているんだけど、体が言うことを聞かない」っていう、陥りがちなパターン。
(象の性質、やっかいな時も多いけれど、時には「これ、おもしろい!(I think this is cool)」「何か違うよ」とか「これはよくない気がする」etc., 感性、肉体とのバランス、倫理といった面では欠かせない存在です。)


ということで、Switchを促すための3つのキーポイントは、


Direct the Rider
switchに必要な具体的な内容をピンポイントでidentifyすること。

Motivate the Elephant 
何かを教える/強いる (persuasion) のではなく、感情 (emotion) に働きかけること。
Appeal to something that the person cares about.

Shape the path
そのswitchがやりやすいように環境を整えること。
人は意思よりも環境に影響を受けていることが多いから。
例えば、同じくらいお腹がいっぱいな人たちが同じくらい不味いポップコーンを前にしたとき、目の前にある量が多い人のほうがそうでない人の1.5倍以上ポップコーンを食べちゃうんだってさ。



一つ一つの内容自体は、今までもなんとなくわかっていたことばかりだったけど、switch(行動パターンを変える)っていう軸を中心に整理して考えられました。

どういう工夫/戦略をすれば人を動かせるか、っていう意味ではマーケティングや組織運営で活用できる内容だし(だから授業で受けているわけなんだけどね)

自分の判断や行動を理解してself-managementをする上でもおもしろいな、と思いました。

by nina_anin | 2009-11-09 07:11 | Fuqua
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Duke大学のFuqua School of Business留学日記です


by nina_anin
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