人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Improvの授業はtransformationalな体験

一週間のImprov(即興劇)の講習が終わりました!
毎日、いろんな劇の練習をして、とても消耗したけれど楽しい授業でした。

普段、朝から晩まで授業やミーティングや勉強をしても1時とか2時とかまで起きていられるんだけど、
この一週間は一日5~6時間の授業だけでも、夜8時頃には疲れて眠くてたまりませんでした。即興劇を演じるのって体力消耗するんだね。

私達学生はもちろん素人なので、「劇」というよりももっと短い、数分間の即興劇ゲームみたいなのをいっぱいやりました。
どの劇も観客参加型で、例えば、2人で舞台に立ち、司会者が観客に「二人がいるのはどこでしょう?」とか「二人の関係は?」とかって聞くの。すると観客から「崖の上」とか「スーパーマーケット」とか「オフィスの給湯室」とか、、、「生き別れた兄弟」とか「新婚」とか「同僚」とかって答えが投げられて、それに合わせて役者は即興でスキットを作ります。
スキットのルール(ゲーム)としてはいろ~~んなパターンがあるんだけど例えば、

事前に観客から集めていたセリフが一つずつ紙に書いてあって舞台上に置かれていて、スキットの途中で役者がその紙を一枚ずつ拾ってその場で(劇の流れをとぎらせずに)そのセリフを劇に取り入れて進めなきゃいけない、とか。セリフの例は例えば「I’ll be back!」とか、「There’s no place like home」とか、「Life is like a box of chocolates」とか、「Hit me baby, one more time」とか、映画や歌などで有名な決め台詞だと面白いです。

Stage Directionsっていうゲームもあって、上記のゲームと同じパターンなんだけど、セリフの代わりに、事前に観客から集めていた動作/アクティビティーが一つずつ紙に書いてあって役者はそれらのアクティビティーを即、劇に取り入れないといけません。アクティビティーはなんでもいいんだけど、例えば「シャワーを浴びる」「足の毛を剃る」「シーソーに乗る」「魔法の絨毯に乗る」「タイムマシンでタイムトラベルする」「写真撮影する」等など… それらをそれまでのスキットにスムーズに組み込めるとかなり笑えます。

あと、明らかな上下関係のある二人っていう設定でスキットが始まって(二人の関係はその場で観客が提案する)、「Freeze!, switch!」って司会が命じたら、劇を進めながら役者達はその上下関係をフリップさせなくちゃいけないっていうゲームもあります。例えば、「警察官とドライバー」っていう関係で、警察官が高圧的に「何キロ出てたと思ってんだよ!免許証出せ!」とかって詰め寄ってるときに「Freeze, switch!」って指示されたら、出された免許証を見た警察官役が「おぉ!これはこれは警視総監!ご無礼をすみませんでした!」とかって言って今度はドライバーが高圧的な態度に出る、とか。で、劇がまたちょっと進んでまた「Freeze, switch!」って言われたら今度は警察官役が車内にドライバー(警視総監)の不倫相手を見つけて今度は警察官役がドデカイ態度になる、等など。。。
その場その場で何かが起こったり、何かが明らかにされたり、、役者が息を合わせて即興で造ってるだけなんだけど、観てるとすごく面白いです。

その他にも、スライドを使って製品説明するゲームなんかもあって、
3人くらいが舞台上でプレゼンテーションをするっていう設定なんだけど、上映されたスライドにはわけのわからない変な物体(例えば車輪の付いたレンガの上にソファーがあって、その席に野球のフィギュアが乗っけられている物体、とか)が描かれていて、役者はその場で「これは自動ゴミ拾い機です」とかって適当に創作して、全員でその製品のストーリーを説明します。で、次のスライドでは例えば「この製品と○○(実在の有名な会社)の関係について」とかって書いてあったり、あるいは「市販化のリスクファクターについて」とかって書いてあったりして、それに合わせてまた即興でプレゼンしなきゃいけないetc. etc…

もちろんパートナーの役者と事前の相談なんて一切できないから、その場その場で息を合わせて、相手の言うことをよく聞いて自由に発想することが大事です。
で、わかりやすくおもしろいようにオーバーなかんじで恥ずかしがらずに役を演じます。

最終日の午後は、70人くらいの観客を前にみんなでショーを演じました。
自分で言うのもなんだけど、私はいつもけっこうまじめで、お笑い番組なんて観ないし、スポットライトを浴びるのも苦手だったけど、
この一週間を通してコメディアンヌとしてのセンスが磨かれた実感があります!
ノッてくるとアホな事がポンポン口をでるようになったり、他の人のノリに更に上乗せすることができるようになったり、、、

日常生活やビジネスに通じることとして、
「考えすぎない」、「変なアイディアだと思っても否定せずノッてみる」、「アホな提案だと思ってもとりあえず発してみる」、「自分の方がいいアイディアを持っていたと思っても、とりあえず相手のことをよく聞き、それをどう膨らませられるかに集中する」等ができるようになってきます。

Improvは楽しいし、おもしろい革新的なアイディアが生まれやすくなる気がして、受けてよかった授業ベスト3に入ります。
(これから「Improvを通して得た学びとそれをどう日常生活/仕事に取り入れるかという具体案3つ」っていう長めのペーパーを書かなきゃいけないからまだ終わったわけじゃないんだけど…)

by nina_anin | 2011-01-16 01:03 | Fuqua
line

Duke大学のFuqua School of Business留学日記です


by nina_anin
line